kyonyの探訪記

茨城を中心に、交通や街並の風景をお届けします。だいたい毎週日曜更新、予定。

茨城県常陸太田市 鯨が丘

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旧市役所の梅津会館

常陸太田市は、茨城県北部に位置する、人口約5万の市です。この地は、水戸と棚倉とを結ぶ街道の物流拠点として発展しました。

古くからの中心市街地は「鯨が丘」と呼ばれる丘の上に位置しています。丘を登る代表的な坂道が七つあり、これらは「太田七坂」と呼ばれています。この限られた丘の上では、大規模な再開発が為されていないことから、昔ながらのレトロな建物が建ち並び、昭和の香りが色濃く残る街並みとなっています。

常陸太田駅と木崎坂

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▲「鯨が丘」の丘の下にある、水郡線常陸太田駅水郡線となる鉄道路線は当初、水戸と常陸太田とを結ぶ鉄道として開業しました。以降、上菅谷から分岐する本線が開通し、上菅谷~常陸太田までの区間は「太田支線」となっています。

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▲駅にはレンタサイクルがあります。丘の上にある「鯨が丘」を散策するには電動アシスト自転車をレンタルするのがオススメ。

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常陸太田駅前。駅周辺は2011年に再開発が為され、綺麗です。

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▲駅前には国道293号が通っています。

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常陸太田駅前交差点。国道349号と国道293号が交わります。

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▲駅前から登っている木崎坂は国道293号に指定されています。市街地である丘を迂回して常陸大宮方面へと至るバイパス的な道がありますが、国道は狭い旧市街の道を経由するのです。いとをかし。青看の行き先は「鯨が丘」になっています。

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▲木崎坂。太田七坂では一番幅員が広い道です。

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▲木崎二丁目バス停。これより市街地に入っていきます。

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▲木崎坂から見下ろす平地部分。奥の丘は佐竹寺などがある天神林町、下を通るのは県道61号の鯨が丘トンネル。

西町

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▲鯨が丘商店街はここから。道路はここで南北に一方通行となります。国道は北向きの西側一方通行路のみが制定されています。この交差点には、旧太田町(1954年の昭和の大合併前の自治体)道路元標の碑が置かれています。

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▲南北一方通行路南端にある公園。ここにはかつて消防署がありました。

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▲先ほどの交差点から那珂方面へと下る坂。この坂は「下井戸坂」と呼ばれ、笠間へと至る街道筋でした。現在その笠間街道は、県道61号・日立笠間線に指定されている道です。先ほど木崎坂から見下ろした鯨が丘トンネルが、県道のバイパスとなっています。

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▲下井戸坂の名の由来となった井戸である「下井」。

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▲笠間街道との交差点の近くにある おにぎり 。古いタイプの趣がある おにぎり ですね!

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▲鯨が丘の西側の通り。オフィスビルと商店が混在しているような感じ。

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▲梅津会館。1936年に旧太田町役場として建築され、1954年の合併・市制を経て、1978年まで市役所として利用されていた建物です。現在では郷土資料館として利用されています。

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▲梅津会館の近くの四つ角には常夜灯が建っています。この通りは塩横町と呼ばれ、市街地でも一際、歴史ある建物が建ち並ぶ通りとなっており、道もタイル貼りに整備されています。

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▲鯨が丘には土蔵造りや木造の商店が建ち並び、歴史の香りを感じる街並みがところどころに見られます。

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▲西の辻から西へと下る十王坂。太田二高へと至ります。

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▲西町通りのどん詰まりである内堀町交差点。国道293号はここを左に折れます。交差点には常陸太田郵便局が立地します。

東町

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▲東町の街並み。こちらのほうが商店が多いです。

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▲東の辻。この通りはタイル貼りに整備されていますね。

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▲東の辻から東へと延びるのが「塙坂」。海へと至る物資の輸送路で、塩や海産物がこの坂を通って運ばれてきました。この坂を登った先に、先述の塩横町があります。

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▲亀宗!わかりますか? 県北地域を中心に展開していた衣料チェーン店です。1997年に経営破綻してすべての店舗が閉店してしまいましたが、1号店である太田店の建物は、しばらく当時のままを遺していました。

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板谷坂。この坂は特に眺望が良いとされ、「眉美千石」と称されます。奥には常陸五山の一・真弓山が見えています。

内堀町~太田馬場

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▲内堀町交差点を国道に沿って西へと向かう細い道の途中にある若宮八幡宮。佐竹氏代々の祈願所であり、1400年頃の応永年間に佐竹氏によって建立。

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▲大宮方面・宮本町へと下る坂道。この細い通りが国道293号。現在、バイパスが建設中で、指定解除も時間の問題かもしれません。

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▲内堀町から北へと至る道路。かつての棚倉街道であり、こちらにも昔ながらの商店が軒を連ねています。

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▲鯨が丘の東側に位置する新市街へと降りる「舞鶴橋」。眺めが良いです。

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▲太田一高入口交差点。

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▲太田馬場バス停。このあたりで市街地北端を迎えます。

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▲風呂桶屋さんを発見!!

訪問時期:2014年5月