
いわき市小名浜は、いわき市南東部にある街です。重要港湾である小名浜港の、目の前に位置する港町です。
いわき市の市役所が立地する中心市街地の平市街から見て、約10km南に位置しており、その間は鹿島街道(県道26号小名浜平線)で結ばれています。
1966年に「いわき市」が誕生するまでは、旧磐城市の市役所が位置しており、市の中心市街地でした。当時市役所庁舎として建てられた建物は現在でも、いわき市小名浜支所として使用されています。
震災前から進められていた、大型ショッピングモールを核とした小名浜港後背地の再開発と鹿島街道の拡幅が完了し、小名浜港近くの景色は大きく変化しました。
小名浜港付近
▲小名浜港の大通り。奥の高台には三崎公園があります。
▲同歩道橋から南側を望む。正面の交差点は鹿島街道との交差点。奥側には工場の煙突が見えます。
▲「イオンモールいわき小名浜」は、2018年にオープンしました。小名浜市街の核となる商業施設です。震災前からモール設置の計画はありましたが、震災を契機に、防災拠点施設としての役割も担うこととなりました。津波対策で、1Fは駐車場、2F以上に商業フロアという構造になっているのが特徴的。
▲イオンモールの向かいにあるのが、「いわき・ら・ら・ミュウ」。1997年にオープンした施設で、いわき市の物産を取り扱っています。小名浜港に隣接する位置することもあって、魚系の取り扱いが主。食事もできます。
▲ら・ら・ミュウに隣接する「小名浜魚市場」。かつての建物は震災で壊滅しましたが、2015年3月にこの新しい市場が供用開始しました。
▲「潮目の駅」は、ら・ら・ミュウに隣接する施設。いわきの美味しい物が集まっています。
▲向こうに見えるのは「アクアマリンふくしま」。2000年に開館した水族館で、東北最大級の規模を誇ります。
小名浜の歓楽街
▲イオンモールの北側、本町通りの南側には、住宅と歓楽街が広がっています。
▲汐風竹町通りは、全長370mほどの通りです。小名浜港に隣接するイオンモールと、本町通りとを結んでおり、港と街を結ぶプロムナードとして整備されています。
▲竹町通りの東側の風景。
▲しばらく進むと、小名浜の歓楽街に入ります。一般住宅と店舗が渾然一体となっており、ちょっと異様な雰囲気です。
▲歓楽街を進むと、小名川にさしかかって街が終わります。
本町通り
▲本町通りは小名浜市街のメインストリート。県道15号小名浜四倉線に指定されています。歩道は狭いながらも、タイル貼りとなっており、通りの両側には個人商店や銀行が建ち並んでいます。
▲小名浜案内所バス停付近。マンションの1Fに、新常磐交通の案内所があります。
▲本町通りを一本北にいったところに、広々とした駐車場を持つスーパーとドラッグストアが立地しています。かつてここには「タウンモールリスポ」と「小名浜ショッピングセンター」が並んでいて、一大ショッピングエリアを形成していました。建物の老朽化によって、リスポは2018年に閉店、小名浜ショッピングセンターは1997年に閉店しています。このヨークベニマルの店名は、「ヨークベニマル・小名浜リスポ店」であり、リスポ亡き今でも遺されています。
▲リスポの北側にある横町公園。結構広い近隣公園です。
▲地福院はリスポの隣に位置する寺院。
▲東邦銀行小名浜支店。東邦銀行は福島市に本社を置く地銀です。
▲小名浜本町交差点。本町通りと鹿島街道との交差点です。
▲2008年ごろの本町交差点の、鹿島街道側の写真です。当時は鹿島街道の拡幅が花畑町まででした。このあたりの景色はだいぶ変わりましたね。信号機に付いている交差点名看板は、現在でも同じ物が使用されています。
▲本町交差点の西側。本町交差点より東側は、大型車が進入できないようです。
▲大東銀行小名浜支店。大東銀行は郡山市に本店を置く地銀。その向かいには小名浜郵便局が立地。
鹿島街道付近
▲鹿島街道は小名浜と平とを結ぶ幹線道路。2015年度に小名浜市街の拡幅が為されて、こんにちのような風景となりました。
▲いわき信用組合の本部が鹿島街道沿いに立地。平に本部が置かれていないのは、もともとは江名町で設立された信組だったため。江名町は1954年に、小名浜町と合併して磐城市になりました。
▲いわき市役所小名浜支所。1953年度に建設されました。もともと1954年に成立した旧磐城市の市役所として建てられた建物です。
▲小名浜と平とを結ぶ鹿島街道は、多くのロードサイドショップが建ち並ぶ典型的な郊外道路。向こうに見える山塊は切り通しやトンネルによって貫かれ、路線自体の線形はいいものの、小名浜と平という2大中心市街を結び、沿線にはニュータウンもあることから一日を通して交通量は多く、しばしば渋滞が発生する路線でもあります。
訪問時期:2021年7月