突発で長野行ってきました。
カブを買って半年経ちましたが、まだまだ自分はクルマ派。運転席というスペースは、自分だけの空間なわけです。バイクだと、その空間が確保出来ない。空と大地と一体になることができるが、いかんせんそれ以外の邪魔が多すぎる。定期的に、クルマに乗って出かけたくなるのです。
出発前からアクシデント
東京都心のレンタカー需要というものは大変多いもので、近所のレンタカー屋は週末になるとどのクラスも満車。しかしながらこの週末は、SUVのクラスが空いているとのこと。ラッキーと思って早速予約。
金曜日。
仕事を終え、軽く旅支度をしていたとき、レンタカー屋から電話がかかってきました。予約の時間を間違えたか?と思いながら応答すると、
「実は、大変申し訳ないのですが、配車予定のCX-3が、大破してしまいまして……」
大破!?
まあ仕方がない。事故はおこるさ。
お店側のご配慮で、同料金でクラスが上のクルマを用意してくれるとのこと。そして、今回の旅の相棒となったのは――
でけえ!!
なんと、アルファードでした。
あまりにデカいので、いつも突発旅行に付き合ってくれる友人を拉致して出発。それでも乗員2名。広い車室もこれでは勿体なさすぎる。
甲州街道で八王子へ
22時に新宿を出発して、ひたすら西へ向かいます。最初の目的地は「高ボッチ高原」。諏訪湖の朝焼けを見下ろしに行くという計画です。高速は、高井戸から八王子まで乗ればいいかと思っていましたが、高井戸ICからは高速に乗れないんですね。甲府方面は、4号線永福か調布ICから乗る必要があると。罠です。
首都高4号線と別れた後の甲州街道は、道幅が少し狭くなります。信号が多く、夜間でもそこそこストレスが溜まります。ましてや巨躯のアルファード。ストレス解消しに来たんだけどなあ。
まだ夕飯も取っていないことに気づくも、23時を回りロードサイドは閉まりだしている。とりあえず八王子駅前を目指して走ります。
深夜に二郎系。デブまっしぐら。
まあ、これから寝ずに、諏訪までひた走るわけだし、いいか。八王子市街の田田というお店。深夜2時までやっている二郎系のラーメン屋さんです。味はそれほどパンチはないです。アブラは漬け。
甲州路を驀進
高尾を過ぎると一気に山道の様相に。制限速度は30km/hになってしまいました。
急坂と急カーブを伴って、大垂水峠を上り、神奈川県境を迎えます。峠の神奈川側は、土休日125cc未満は通行止めなんだとか。カブ走れないじゃん!!
山梨の写真、 これだけ。 深夜帯に通過ということもあり、特に寄ったところもないのです。道路の様子を語ることしかありません。
上野原や大月は、山間集落の様相。街道沿いにずらずらっと市街地が広がっています。富士山方面との追分である大月はバイパスが鋭意建設中で、すでに市街地をパスできるところまで供用開始しています。
大月を過ぎ、長い笹子トンネルを抜けると、甲府盆地への下り坂。坂の途中からは広々とした夜景が広がっていました、ここで写真を撮れば良かったと後悔……。
甲府盆地に降りてからは、東京都心以来の広々とした道に。甲府に近づくにつれ、ロードサイドショップが増えていきます。甲府市を過ぎて、2車線になるも、依然として走りやすい道でした。
あっという間に長野県境。2時間で山梨を横断しました。
長野に入ってからは、少し道幅が狭くなります。上諏訪下諏訪あたりはモロに市街地を貫いています。本当にこのあたりの幹線道路なんだろうか……。
諏訪湖のほとりを過ぎて、つづら折りがキツい塩尻峠をパスするのですが、その塩尻側の下りに、高ボッチ高原の入口があります。
図らずとも、しまりん と同じところから高ボッチアタックすることになりました。
高ボッチスカイラインは、林の中を進む1-1.5車線の林道。あんまりアルファードでは来たくなかった。カブでリトライしよう。
おい、まじか。
頂上は寒いかなあ、風景綺麗かなあ、向かいから車来ないよなあ、動物とか出てきたらどうしよう、なんて考えながら、じりじりと巨体を高原へと走らせていきます。平地では見なかった雪が見えるようになり、少し不安になってきました。
そして、それは突然現れました。
おい、まじか。
おいいいいいこんなところまで再現しなくていいんだぞおおおお。
高ボッチ高原への道は4月まで冬期通行止めなんだそう。調べて行けよ、アホか。
アルファード様、決死の転回。無念。無念すぎる。そんな中、ゲラゲラ笑っている助手席。笑うところじゃないよ。
泣く泣く、甲州街道に戻り、これの代案も出ないため、行けるところまで北上することにするとしました。
散々な午前
野尻湖です。湖だし、モーニングやっているカフェとかあるのではないか、とやってきましたが、なにもありませんでした。あ、虫はめっちゃいました。
結局昨晩は、信州新町の道の駅で行き倒れました。
5時に到着し、7時半くらいまで、アルファード様の広々とした車室をフルフラットにして仮眠を取り、そのあとは一気に県境あたりの野尻湖まで北上したのでした。
野尻湖があまりになにもなかったので、県境探訪記のネタ作りに、関川関所館に向かいました。国道18号は、私にとってはよく知った道で、旧道沿いに関所館があったことも知っていました。このために信越国境まで来たってわけです。
おい、まじか。(再び。)
関所館が、完全に、埋もれている。 何しに来たんだここまで……。
旅情を取り戻せ!
もう、この旅では何も成せないのではないか――
ふとそう思ったのですが、
青空が見えてきて、山が美しく見えてきました。いい感じです。風向きが変わりました。
よーし、長野市まで戻ってお昼だ。
▲道中に通りがかったところ。未成道と立派な青看がいいアンバランスさです。
思えば朝食を食べそびれており、おなかはぺっこぺこ。そんな中、やってきたのが18号沿いにある「おじぞう」というおそば屋さん。フォロワーさんに教えてもらったお店。
えび天ざるそばと、山賊焼をオーダー。ご飯と生卵はサービス、なんと太っ腹。山賊焼は松本あたりの郷土料理で、甘いタレを絡ませた大きな唐揚げのことです。
八幡屋礒五郎の七味が卓上に置いてあり、それをかけてTKGを食べたら、GOOOOOD!!!でした。皆様もお試しください。
もちろんおそばも美味しかった。ごっそさんでした。
道中でよくみかけた、山梨を中心に展開するハッピードリンクショップ。広い駐車場と5台程度の自販機が並んでいる。無人。
国道18号を高崎方面に進むと、戸倉上山田温泉にたどり着きます。昨晩は仮眠だったので、ここでひとっ風呂浴びることにしました。
「湯の華銭湯・瑞祥」は、上山田温泉の中心部にある日帰り専用の入浴施設です。露天の寝湯でしばらく意識を飛ばしていました……。休憩施設と食事処も備え、ゆっくり出来ます。
風呂上がりに、近くにある「塩川菓子舗」のあんずジャムのソフトクリームを頂きました。酸味の強いあんずジャム。
上山田温泉の雰囲気は昭和の観光地といった感じ。裏路地にスナックが建ち並びます。
途中、軽井沢のアウトレットを経由しつつ、国道18号をひた走り。国道17号沿いのシャンゴに入ったのは、午後8時半頃を回っていました。
シャンゴは高崎を中心に展開する、パスタのお店。パスタの街・高崎を牽引しています。
高崎に来ると必ず食べる、「シャンゴ」のシャンゴ風。カツが載ったミートソーススパゲティです。
シャンゴ倉賀野バイパス店近くの下之城町交差点では、450mmレンズの大口径信号機がまだ現役でした。LED化に伴って徐々に姿を減らしているので貴重です。
その後はひたすら、国道17号で東京へ向かいました。夜だったし。
高崎から約3時間、ゆるゆると池袋へと帰ってきました。ガスが尽きそうになりながらも、アルファード様は走ってきてくれました。
50L以上の給油、はいるわはいるわ。カブは4Lも入らないので、久しぶりの感覚でした。
あとがき
今回の旅で、飯と温泉さえ良ければ旅情は十分、という知見を得ました。うん。
アルファード様はいい車ですが、やはりデカイ。デカすぎ。駐車に苦労しました。意外と燃費は良く、12km/l程度。次はCX-3、乗りたいですね。
あと、関川関所館はリベンジします。以上です。
【走行記録】距離:665km 走行時間:18時間くらい